パワハラと違った意味で最近話題となっている”いじめ”にモラハラというのがあります。モラハラとはモラルハラスメントの略で主に言葉や態度で精神的な嫌がらせをすることです。職場や家庭内でも起こっているモラハラですが、私の職場である病院でもモラハラに近い事例があったことがあります。以下にモラハラについてご説明します。
モラハラとは、先に説明しましたが、モラルハラスメントの略語で、主に言葉や態度によって人の心を傷つける精神的暴力です。相手を傷つける言葉や否定的な言葉の繰り返しや相手を無視する態度などで、精神的に嫌がらせや迷惑行為をすることでもあります。モラハラをしている本人が気づいていない場合が多いのも特徴です。気づかないまま、言葉や態度で相手を追い詰めることがあるので、始末が悪いとも言えます。また、意図的に言葉や態度で相手を精神的に追い込んで退職をさせたり、職場の雰囲気を悪くする行為はパワハラと何ら変わることはない行為と言えます。
モラハラの方法としては、相手を孤立させる、仕事にかこつけて個人攻撃をする、仕事のやり方ではなく人格を責める、相手の正常な感覚を失わせる等の方法があるという研究結果もあります。
モラハラは、その行為が繰り返されるという継続性があるため、その被害を受けている相手の心を傷つけ、場合によっては心の病を発症するほどのパワーをもった傷害行為です。でも、その一つ一つの行為自体は些細な行為のため、周りの人に気づかれにくく、その深刻さを理解されにくいのです。逆に、その被害にあっている人を根性がないとか、気にしすぎとか言われて、さらに被害者が追い込まれてしまうことがあるのです。
モラハラは被害者の心身のバランスを崩します。初期には心臓がドキドキしたり、体が震えたりという症状が出て、その次には胃の痛みや不眠、吐き気などの心身症のような症状がでて、そのまま放置しておくと本当に心身症になってしまいます。モラハラの被害にあっている場合は、速やかに上司に相談しましょう。そして体調が思わしくない場合は、早めに病院やクリニックに相談に行くようにしましょう。
モラハラも基本的にはパワハラと同じです。モラハラも人間関係と職場環境を悪くしますし、仕事への影響も計り知れません。モラハラもパワハラ同様、まずどういうことがモラハラとなるのか、正しい知識を持つことで重要です。そのためには管理職や一般社員を対象とした講演や研修会などで啓蒙することが必要です。そして、予防と解決のために、社内および社外にモラハラの相談窓口を設けることを検討してもらいたいですね。