職場の人間関係の問題には上司と部下の間だけでなく、同僚間でのいじめ問題もあります。社会人ならば、大人なので、いじめ問題など起こりえないと思いがちですが、けっこうな頻度でいろいろな職場で起こっているのが現実です。中にはパワハラとして、表面に出ることもありますが、たいていは表に出ることなく、いじめにあっている本人が我慢するか、我慢できずに退職するケースもあるようです。
職場で起こるいじめの多くは新人に対して行われると言われています。新卒採用者や転職して新しい職場に来た人がその対象となることが多いのです。それは弱い者いじめとなんら変わるところはありません。初めての場所で、環境にも慣れていなければ、仕事の内容も良く覚えていない新人を、立場が下の人間として、ストレスのはけ口にしていじめる先輩社員がいるのです。
職場で嫌がらせをされたり、無視されたりというような「いじめ」にあっていると感じた場合、そのままにするのはいけません。そのまま黙っていると、いじめがエスカレートしていく可能性があるからです。いじめを感じた時は、なぜそんなことをするのか、はっきりと面と向かって確認してみましょう。弱い者いじめの常習者は「強く当たってくる相手」が苦手です。もし、明確な理由があって、自分に落ち度があるのであれば、正していくことが必要ですが、理由もなくいじめがエスカレートしていく場合は、職場の上司に相談をするようにしましょう。上司に相談しても効果がなく、上司も先輩社員と変わらないのであれば、早々に見切りをつけていい職場かもしれません(実際、そんな職場はあまりありませんが)。こんなことになる前に、新人として新しい職場に入ったときは、先輩社員と積極的にコミュニケーションをとって、自分の頼れる先輩を見つけ出して、味方につけておくといいかもしれません。
職場でいじめにあった場合、強い対応ができればいいのですが、実際は難しいかもしれません。でもそんな時は一人で抱え込むことはせずに、誰でも良いので、相談できる相手を見つけて、自分の状況を説明して相談をしましょう。職場の全員からいじめられることはないはずなので、必ず味方は見つかるはずです。しかし、それ以前に会社にいじめがあるという状況を排除しなければいけません。職場は協力しあって、一つの目標に向かう場であるはずなのです。それが出来ていない状況は会社にとっては危機的状況でもあるはずなので、上司に相談をして会社全体で改善に動いていく必要があります。それができない会社であるならば、最終手段ではありますが、転職をするのも一つの解決策となります。